向日性

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映画「AKIRA」感想

※2020年のリバイバル上映の感想。7月下旬に行った。

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見たの20年ぶりくらいか。1988年の公開時は見ておらず、10代後半か20代前半にレンタルビデオで見たはず。漫画も読んだけど、ほとんど覚えていない。

 

強いて言えば「鉄雄がかわいそう」と思った。初見の時も似たようなことを思ったはず。

 

デカい話をしているのに、この世界に「地方」はないし「世界(外国)」もない、ただ「東京」があるのみなんだな。

 

そのくせエンドロールがローマ字表記なので、目で追い切れず、新しい発見ができなくて残念。当時のパンフ、再販してほしかった。

 

疾走するバイクから見上げる天突く摩天楼、スラムみたいな旧市街…、この街に行ってみたいなぁ。

 

金田、鉄雄、ケイ、声がかっこいい。

 

金田たちが通う職業訓練校や街のデモ隊の描写が60年代学生運動ぽくて、「AKIRA」っていえば「ザ・80年代」てイメージだから面白いな、って思ったけど、考えてみたら作者は80年代より前に生まれていて(1954年生まれ)、大人になって「おれのかんがえるさいきょうかっこいいイメージえいぞうしゅう」を作ってるんだから、そりゃ60年代、70年代のイメージが入っていて当り前だよな。

 

 今の若い人は「AKIRA」見て「え? 何かパクリだらけじゃないすか?」って感想を持つ、みたいな話を以前何かで見た。*1

これって私が高校生の時、「坊っちゃん」を読んで「で? 言うほど面白いかな、これ?」って思ったのと似てるのかな。

影響があまりにも大きすぎて、「少しずつその影響がみられる各作品」を摂取してきた者が、全揃いのオリジナルを見た時に「すでに見たことあるネタの寄せ集めなんですけど?」ってなるという。

 

 

 

映画とは関係ないが、施設のトイレを示すピクトグラムがサイバーっぽくてかっこよかった。中に入ったら、ハンドドライヤーの使用を中止している代わりにペーパータオルが設置してあって、コスト面からただ中止にしてるところが多いのに、映画館はサービスがいいなと思った。

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那州雪絵先生は今夏、何度劇場に足を運んだのかなぁなどと思いつつ、閉園せまるとしまえん横の映画館を後にした。

 

 

*1:Twitterで、2020年に誰かのタイムラインに流れていた。