君たちはどう生きるか 感想(ネタバレあり)
※ネタバレあり
2時間の美しいイメージ映像集だった。
IMAXやドルビーシネマでなく通常バージョンで見た。
(通常バージョンで音はとてもよく感じた)
本は読んでいない。
公開から2ヶ月も経つのに「ちゃんとしたストーリーはないらしい」という軽いネタバレだけを耳に映画館に行くことができたのでよかった。
【見ながら思ったこと】
疎開先のお屋敷の描写がきれいなんだけど、なんだか「ジェネリックジブリ」という言葉が浮かんできて、もしかしたら視力がずいぶん落ちちゃったのかななどと思っていたら、産屋の緞帳のシーンで「ここに全振りか!!!」となった。
音は、「今はこういうシーン」というのをストレートに表していた。
音がよすぎて、敵が襲ってくるようなシーンで思わず体がビクってなった。
「七人のお婆さん」は「七人の小人」と関係があるのかな? なんでスケール感がちょい妖怪じみているんだろう?
主人公、疎開先の小学校に初登校だというのに寝癖すごくない?
生と死のはざまの世界がきれいだった。
黄泉の国だから、雲の色が黄色みがかりすぎているのかなぁ。
前作「風立ちぬ」で上(“魔の山”)に行ったから今度は下に行ったのかな?
主人公、現実世界では「便所」と言い、はざまの世界では「トイレ」と言っていた。
(別に統一されていなくてもいいのだが。何か意味があるのかないのか)
「城に囚われた美姫を助けにいく」という古典も古典な骨組み+イメージ映像集で今どき2時間も持たすことができるってさすが宮﨑駿監督(本作から﨑に表記を変えたらしい)だなぁ。
寓意に溢れた(※読み解けてはいない)映画で「世界の秩序を司る積木が崩れた」って、容易に「ジブリが崩れた」に結びつけてしまうのだが。
ラストシーンがあっさりしすぎ。
少年と少女で探検する様はラピュタを思い出した
冒頭の空襲や全体の雰囲気は風立ちぬを思い出した
【映画館を出てから】
そういえば「もののけ姫」(1997年、監督56歳)を最後に、以降の監督作(「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」、「崖の上のポニョ」、「風立ちぬ」)はストーリーらしいストーリーを持たないイメージ映像集だったよなぁ。
スタジオは映画制作部門を解体し、プロデューサーのスキャンダルが発覚したけれど、監督自身は次回作に意欲的で毎日スタジオに来ているとの由、嬉しいことだが、きっと次も「ストーリーらしいストーリーを持たないイメージ映像集」ではあるのだろうな(あんなに美しいイメージ映像集ならいくらでも見たいが)。
主人公の父ちゃんの性癖。
……あるといえばある話だけどさ。昔はこういうのよくあったのかな。主人公、パンフによると11歳(小6)らしく、実母と死別した11歳男児で、叔母さんがお義母さんになるのと他人がお義母さんになるのはどちらがましなんだろう。
主人公の父ちゃんの性格。
東京者が疎開先の学校に初登校する際に外車で乗りつけたらどうなるか。
「かっこいいぞ!」(正確なセリフは忘れた)じゃないでしょ!!!
え、青サギ役は菅田将暉だったの!? すごい!
ヒミさまがふわっとしたスカートやフリルたっぷりのエプロン着てるのいいなぁ。
以前見たツイートで
……ジブリやガンダムやエヴァの名シーンも今は誦じられてるけど何れ砂塵に帰すだろう。そうそうシェイクスピアにはなれない。
ジョエーウ@joejoeu 2022年10月26日 *1
とあり、なんだかすごく印象に残っていた。
ツイートの通りなのかもしれないが、生きててジブリの新作に立ち会えるって素晴らしいことだ。
*1:
どれくらいメジャーだったのか分からない…大衆劇とはそう言うものなんだろうな。ジブリやガンダムやエヴァの名シーンも今は誦じられてるけど何れ砂塵に帰すだろう。そうそうシェイクスピアにはなれない。 https://t.co/0DQUOuYlRR
— ジョエーウ (@joejoeu) 2022年10月25日