向日性

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呪術廻戦 初見感想

※ネタバレ有

 

・アニメ(1期、2期<29話まで>、映画)を2期→1期→映画の順で見た。マンガはまだ読んでいないが早く読みたい。

 

【テレビシリーズ1期・2期】

・少年が異形の受肉の器になるって、なるしまゆり少年魔法士」カルノを思い出した。

タイトルの英語表記は呪術廻戦が「Jujutsu Kaisen(Sorcery Fight)」、少年魔法士「The Young Magician」となる。

 

      

虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)とカルノ・グィノー

         

 


・廻戦ってどういう意味だろう。

五条-夏油-家入のラインは時を経て虎杖-伏黒-釘崎に引き継がれてるから(羽海野チカハチミツとクローバー」を思い出した)、まわるまわるよ時代は回るで廻戦とつけたんだろうか。

ということはじきに虎杖と伏黒は袂を分かつということ? 

五条-夏油の夏油に当たるのが虎杖なのか伏黒なのか今一よく分からないが。どちらでも当てはまる。

 

 

<描写>

・五条はグラサンかけてるのにまつげフッサーなのが分かるように描写されている

・前髪よりでかいピアスとボンタンが気にならん?

・虎杖、1話ですでに腹筋が割れている

・見ててみんな膝大丈夫かな~と思う

・階級とか家制度とか強いというか、結局みんな好きなんだなと。見てる分には……ってことかな

・異形が人間と同じ言葉(名詞とか呪文の口上とか)を使ってくれるところが気になる。原作が少年漫画だからこの演出でいいんだけど

 

・シリアスな中、急に登場人物がちょいデフォルメ化してギャグを挟む展開って、いつごろからあるんだろう。荒川弘鋼の錬金術師」くらいから?

 

例:4話、05:45/18:10からの30秒間のシーン

約4秒ごとに切り替わるカット

 

建物の扉が無くなっていることに気付く3人

 

 

虎杖(右)「ド、ドアが……無くなってる!」

釘崎(左)「なんで、私達今ここから入ってきたわよね」

うなずく虎杖

釘崎の顔周りに汗? の漫符が出現、虎杖の目の変化

 

 

釘崎、虎杖「どうしよう、あそれ、どうしよう」

デフォルメ化した二人が、お囃子が鳴り響く謎空間で踊る

 

 

上のカットに被せぎみで伏黒のセリフ

「大丈夫だ、こいつ(犬の式神)が出入口のにおいを覚えてる」

 

 

釘崎、虎杖「あら、まぁ~」

このカットは2秒

 

 

釘崎「グッドボーイ、ジャーキーよ、ありったけのジャーキーを持ってきて~」

犬の式神をわしゃわしゃ撫でる虎杖

このカットは5秒

 

 

ついに伏黒もデフォルメ化して突っ込む

伏黒「緊張感!!」

 

釘崎と背景の動きが止まり、効果音も止まる

虎杖「やっぱ頼りになるな 伏黒は」

 

 

上のカットのデフォルメ絵がそのままシリアス絵になる

虎杖「お前のおかげで人が助かるし、俺も助けられる」

 

 

伏黒「……進もう」

 

[シーン終わり]

 

BSマンガ夜話鋼の錬金術師」を見直した。シリアスな流れにギャグを挟む手法は昔からあり、そうすることで重い話でも読者が楽に読める効果があるらしい。荒川弘は1つのコマの中でこれをやっている(1つのコマの中でシリアスとギャグ、2つの世界を描いている)のが面白い、という話だった。

 

「ギャグを挟むことで重い話でも読者が楽に読める」って、そうなんだろうけど、前提として「読者がついていければ」だと思う。登場人物の頭身が急に変わったり、場面も急に個人の心象風景でもない謎空間に変わったり、「これら全てを一つの物語として受け止めてね」って、けっこう高度なことだと思う。小さいころからマンガやアニメに親しんでいれば自然と訓練を積んでいる状態なので「そういうもの」として受け止められるけど。夜話でも言っていたけど、日本のマンガやアニメを楽しむためには読者側に高いリテラシーが要るんだなぁ。

同僚の60代女性が鬼滅の刃の話をしている時、「登場人物の頭身が急に変わる展開が苦手で」と言っていて面白かった。

上で挙げた30秒間のシーンは「シリアスとギャグの切り替わりが1回で終わらず2回」でびっくりしたのだが、3話の「東京観光って聞いてたのに六本木の憑き物ビルに連れていかれる」シーンは最後一人ずつデフォルメ化が解けていったのでびっくりした。

 

 

登場人物のデフォルメ化の際、5頭身との切替(ちょいデフォルメ化)がメインで、3頭身との切替はあまり無いのは、3頭身との切替だとシリアスとの落差がありすぎるからだろう。

 

 

釘崎の変化 8頭身-5頭身-3頭身


「デフォルメ化」は昔からあったのだろうけど、この「ちょいデフォルメ化」って昔からあったのか、私があまりマンガを読まなくなった2012年ごろ以降の表現なんだろうか。

吾峠呼世晴鬼滅の刃」1巻を読んだ時、下の画像の禰豆子、かわいいけどなんでデフォルメしているんだろう、農家の親子の描写、顔を描かない訳でもなく普通にモブキャラとして描く訳でもなく微妙に抽象化しているよな、つられて炭治郎もほんのちょっとだけデフォルメ化していないか? と思った。

 

 

 

<番組の作り>

・展開が早いので見ていて飽きない

・1期、映画と2期は監督が違う

・鬼滅に似てる(じゅじゅさんぽ)

上記の「シリアスな流れにギャグを挟む手法(重い話でも読者が楽に読める)」を拡大バージョンでやっているのだろう

・声優を調べたら、五条先生はカラ松(次男)だったw それからしばらくカラ松がかっこつけてるように聞こえて困った

・エンディング曲「LOST IN PARADISE」の~in my lifeのlifeの譜割り

 

 

 

【映画】

・知らず8月上旬のジャストの日に見てしまい……日曜だったから……何で誰も爆発シーンがあるってネタバレしといてくれないの(ちなみに映画公開は冬)

・呪術師の家紋が画面いっぱいに広がるシーンは映画館で見たらさぞ壮観だろうな

・商店街の看板で「ヒノキ薬局」ってあって、些事だけど、これ上京してなかったら元ネタがあると分からなかっただろうなとしみじみした

・最後、乙骨はなんで指輪をはめてるの? 外さないの?

 

映画公開前の2021年11月 新宿のゲーセン1階 なぜか撮ってた